高校二年の秋、道で拾った千円札を合法的に入手した私は、本屋でラーメン本を買いました。それからしばらく休み時間にその本を読んで行きたい店、気になる店を探すという日々を過ごしました。
そんな中気になってた店の一つに、幡ヶ谷の「金色不如帰」がありました。2019年、ラーメン屋では「蔦」「鳴龍」に続いて日本で三番目となるミシュラン一つ星を獲得。その前からずっと気になっていたのですが、幡ヶ谷に行く用事もないのでなかなか行けずじまいでした。
それから4年経った2019年9月、私はせいぶんと新宿三丁目駅で待ち合わせをしました。そして向かったのは新宿に移転した「金色不如帰」。4年来の片想いが遂に実る瞬間がやってきました。
列に接続した時点では中待ち8人外待ち7人ほど。13時頃でしたが結構空いていました。食券を買い、wkwkしながら着席を待ちます。せいぶんからの話を聞き、さらにwkwkが高まった状態で着席。お隣さんのカップルは贅沢にハートランドを飲んでました(*・ω・)ｲｲﾅｧ ...
着丼。美しい。一杯のラーメンの中に何があるかが一目でわかり、そして全てのトッピングがバランスよく盛り付けられている。この時点で一つの作品と言えそうです。
さあ、4年間楽しみにしていたこの味。一口。
…………美味い。すごく美味い。「真鯛と蛤」とありますが、強く全面に押し出されるのは蛤のUmami。そして香ってくるのは鯛の風味。名前に違わない、どストレートなスープです。しかしなんだこのUmamiは。感じるのはUmamiのみ。非常に贅沢で洗練されたUmamiが身体中を回っていく。スープを一口飲んで鳥肌が立ったのは久しぶりのことでした。
麺は「春よ恋」を中心にブレンドされた自家製麺。「春よ恋」の全粒粉も入っており、コシがあり香りも良い素晴らしい麺になっています。これにUmamiたっぷりスープが絡むともう最 ＆ 高。たまらん。
具もすごい。細長いメンマ、ネギ、SPFナチュラルポークのチャーシュー、デ･ベジョータのバラ肉、ポルチーニデュクセル、インカベリーソース、白トリュフオイル、国産黒豚パンチェッタベーコンビッツ。もう何が何だかって感じですが、つまり全てUmami。細かいものについては、実際に行って卓上の紙を読んでください。ここまでこだわられているのかと度肝を抜かれます。
中でも驚いたもの二つ。一つはインカベリーソース。ベリーソースがラーメンと合うのか？ととても疑問に思っていましたが、流石ミシュラン一つ星店。塩ラーメンに合うように絶妙に味を調整されていました。それがまた美味い。そしてもう一つがデ･ベジョータのバラ肉。国内流通量が非常に少ないこの部位。それが一口分だけ乗せられています。そのUmamiが半端ない。ほんの一口分だけでも、そこから溢れ出るUmamiがもう凄い。凄いとしか言えなくなるような美味さ。
卓上には黒胡椒、一味、酢がありますが、三種の味変ソースが既に乗っているので、それを使って味の変化を楽しめばそれだけでもう十分です。
隣のせいぶんはつけそば（塩）を頼んでいました。一口もらいましたがこれもなかなかに危険なUmamiを孕んでいます。ポタージュのような洋風つけ汁。すんごく美味い。今度これも食べてみたいですね。
圧倒的Umamiに感動しながら食べ進め、この記録中2回目の完飲。幸せを、人生を噛み締めて完飲。素晴らしい、至福のひとときを過ごしました。これがミシュラン。これが日本のラーメン。非常に美味しい逸品でした。
ごっちゃんした！
ラーメンのあと、せいぶんとカラオケに行きました。普段全く音楽を聴かない私、途中で歌う曲がなくなると「ようこそジャパリパークへ」を歌います。それでも手持ちが持たなければ、これを歌います。
あぁ＾～心がぴょんぴょんするんじゃぁ＾～
この曲を入れても嫌な顔せずノッてくれる友はいい友である。21歳、男性。全力でDaydream caféを歌い上げ、幸せな一日を終えました。
