7/6
am 3:50 起床
4:50 出発
6:30 羽田離陸
7:40 伊丹着陸
10:30 大江橋集合
ゼミ合宿が始まりました。初日は大阪を16km歩くというスケジュール。
その後北浜の街を歩き、大阪の都市の昔と今を観察。かつては蔵屋敷が立ち並ぶ街はオフィス街となり、今はタワーマンションが建つ街に。大阪の盛と衰が垣間見えるところでした。そのまま向かったのは大阪市中央公会堂。岩本栄之助が自らの資産を寄付して作ったこの建物。戦後恐慌により破産した彼は自死をしますが、大阪市民の手により完成、今に至ります。2003年、免震工事のために寄付を募ったところ、想定以上の寄付が届き大阪市民の公会堂への想いの強さが表れたのは有名な話です。
北浜駅付近で昼食に。ビルの地下にある飲食街で食べることにしました。暑かったので「そば居酒屋 善生」でおそばを。
ざるそば￥570。会社員価格ですね。平日昼で忙しそうで、結構固まっていましたが、仕方ないですね。普通に美味しかったです。
北浜に戻り、巡検再開。道修町を通り抜けて地下鉄に乗り、馬場町、大阪城へ。
上町台地の上に立つ大阪城。攻められにくいように台地の東側を削り、その削った土を土台にして城が作られました。周囲は平たい平野なので、城からは大阪平野を一望できます。
城から出て環状線に乗り、桃谷で降ります。向かうのは大阪のコリアンタウン。
3つの商店街が繋がってるここは、駅に近い方は観光客向け、奥に行けば行くほどこの地域に住む韓国朝鮮系の人向けのお店になります。しかしタピオカやかき氷など暑い中欲しくなるようなものがたくさんあって誘惑に負けそうになりました…よく耐えた偉い。金は然るべき場所で使おう。
その後バスに乗って四天王寺、一心寺に寄り、上町台地上の城の防備を見て周り、閻魔堂で住職から熱い長い言葉を受け流したりしながら新世界に到着。大阪感が一番感じられる場所です。
この先を抜けて動物園前の駅に着きました。この後、個人的にとても気になっていた場所、あいりん地区に寄りました。釜ヶ崎、日雇労働者の町。いわゆる"スラム"と呼ばれる地域です。かつては職安があり、早朝に日雇を探すバスがそこの一階に来て仕事を提供していたのですが、今年の3/31で閉鎖されてしまいました。そんな場所を歩いてきました。
ここはその職安跡。人々の生活を支えていたものを失い、その判断を下した行政への怒りがあちらこちらに書かれています。
下の写真は西成警察署。暴動発生時に要塞として守れるよう、厳重な構えとなっています。
そして下の写真は三角公園。日雇労働者が野宿をする場所です。行った時も多くの人がいました。
三角公園付近を歩いていると、あるおっちゃんに話しかけられました。無視する訳にもいかないので少しお話をすることに。
お「おい、ちょっとあんた。いい帽子かぶってんじゃねえか（この時私は阪神の帽子を被ってた）」
べ「ありがとうございます」
お「おい、ちょっと帽子取ってみろ」
べ「はい」
お「お、かみのけはえてんじゃねえか。若いなあ…俺なんかツルッツルだよ。俺はもう70だ。あんたは若いんだから頑張れ！頭撫でてやりたいよ」
べ「ありがとうございます！頑張ります！」
西成の、三角公園のおっちゃんとのコミュニケーション。やはりここは危険で世界が違うところと考えられがちですが、人間はやはり人間。阪神の話題ならどこでも通用します。東京生まれの大学生、西成のおっちゃんとのコミュニケーションという非常に貴重な体験に感動を覚えました。
その後スーパー玉出本店に寄り、向かったのはその方面では有名な土地、飛田新地です。昔から栄える風俗街。そういう方の知識経験の全くない私、初めての風俗街です。多少ドキドキしながら散策。これは地理学です。フィールドワークの一環です。
［※都合により写真はありません］
店頭には若い着飾った女の人が一人とその人より歳上の女の人が一人。歩いていく人に声をかけ、その人は若い女の人を見て入るか否かを決めます。
初めての経験でしたが、とても驚きました。非常にかわいい女の人が多い。夕方17時過ぎ、疲れてきてそして早起きだったためテンションも深夜並。冷静でいる方が難しいです。その中で見かけたある女の人。いわゆる"童貞を殺すセーター"を着ていました。写真で見るだけでは本当に童貞を殺せるのか？と疑問に思っていましたが、ここを歩いて実際に見てみると、破壊力が違いました。ここ、やばい。なにもわからない大学生にはかなり刺激の強い場所でした。
この釜ヶ崎、飛田新地の経験は、今後私の中でとても大きなものになると思っています。これは決して変な意味ではなく、学問的、また自分の哲学としてとても大きな意味を持つということです。都市を考える上で、風俗街等は必ず都市にあり、その中でどこにあるかなどを考えるのはとても重要になってきます。補足として。
男15人で飛田新地を歩いたあとは、大阪の繁華街へ向かいます。天王寺を越え向かったのはアメリカ村。古くから栄える、大阪の若者向けのファッションの中心地です。御堂筋がメインならここはサブ。オフ・ブロードウェイとしての役割を持つ地域です。
そのオフ・ブロードウェイのオフ・ブロードウェイであるのが、堀江です。ゼミで読んだ論文では、ここが扱われていました。
元々家具屋が多かったこの地域。アメリカ村へやってくる若者の一部を呼び寄せる目的で大きく変貌した地域です。たまたま発表した論文がここだったので、かなりじっくりと見学してきました。
こんな看板もかつての堀江を表しています。このお店は現存してますが
堀江を後にしたらあとはゴールへ一直線。御堂筋を越え、心斎橋筋のアーケードを通って遂に20:02,戎橋に着きました。
歩いた距離およそ18km,家を出てから15時間強、遂に初日のゴールを迎えました。
この間、大阪市という限られた地域の中で多くの貴重な経験をしました。この経験が今後私にとってとても大きなものになると確信しています。疲れもあって達成感は尋常なものではありませんでした。
解散後、預けた荷物を回収し、宿近くのラーメン屋で晩飯を食うことにしました。
お店の名前は「元祖 麺匠はなみち」東三国駅から歩いてすぐの所にあります。
「特上しょうゆ」と言っても、スープは豚骨、あまりしょうゆは感じませんでした。でも、美味しい。豚骨のUmamiは感じますが、臭みはない。本当に美味しいところをしっかりと出している、本当に美味しい一杯でした。ニンニクを入れる量を最初に決められるので好きな人はじゃんじゃん入れましょう。チャーハンは胡椒が効いててどんどん食べ進めてしまいます。単品だとスープがつかないのが惜しいところ。この辛さだとスープが欲しくなります。
卓上にはニラキムチが。味変で一気に入れると辛くなりますが、少しずつ入れると味が一風変わってまたこれも美味。適当に決めて入ってお店でしたが、かなり美味しかったです。
宿に戻り、銭湯で汗を流し、コーヒー牛乳をイッキして初日は終了。お疲れ様でした。また明日も頑張りましょう٩(｡•ω•｡)و
最後に飛田新地で買ったものを。ネタのつもりでした。
