二日目は地震から始まりました。地震で起き、着替え、札幌駅から電車に乗りました。この日は札幌を飛び出し、酒処二箇所をめぐることにしました。
札幌から約1時間、小樽に着きました。小樽に来た意味はあまりなく、ナイアガラでも買おうかなという感じのノリでした。幼馴染から運河が綺麗だったと聞いたので、まずは運河を目指し歩くことに。
運河と古い煉瓦造りの倉庫群、とてもいい画です。雪を踏み締めながら運河沿いを歩くのはとても気持ちよかったです。夜にはライトアップされるらしいので、カプールはぜひ二人で歩いて幸せになりやがれこの野郎。
そういえば歩いてたらこんなの見つけました。
これ、熊?ぬこだったらほっこり、熊だったらびっくり。時期的に熊はないと思うので、ぬこだと思うことにしました。てかぬこであれ。
港周辺を少し散策し、向かったのは小樽の商業集積地、堺町本通り。ガラス細工の店やお菓子の店、海産物の店が立ち並ぶ通りで、多くの観光客で賑わっています。今回はあまり用がなかったのでスルー。
この日の小樽は雨でした。予報は曇りだったのですが、小樽・余市ら辺に雨雲がかかっていました。傘を持っていない私はフードを被って移動していましたが、昼飯を探して彷徨っていたら、こんなものを目にしました。
写真だとあまりはっきりしませんが、実際はくっきりと、綺麗な虹が見られました。こんなに綺麗な虹を見たのは久しぶりです。
この旅は傷ついた心を癒すためのもの。美しい虹で心が洗われ、生きていく気力が湧いてきました。
事前にバッティングセンターのおっちゃんから勧められていたので、昼飯は通りから一本入った寿司屋で、と思っていましたが、お金が足りなかったので駅横の三角市場で食べることに。一番奥の「さんかく亭」でいただきました。
着丼。豪華。見た目からものすごい贅沢感。
醤油を一回しして一口。美味い。具が多くてひとつずつ感想は言えませんが、とにかく美味い。新鮮な魚介のUmamiが広がります。
特にウニは、くさみが全くなく、苦手な私でも美味しく食べられるもの。これは漁港町でしか味わえない美味しさ。10種の海鮮の贅沢なUmamiを手軽に食べたかったらここがオススメです。
お腹を満たしたら、列車に乗って更に遠くへ。向かったのは、某朝ドラの聖地、余市。
余市駅から歩いて3分、ニッカウヰスキーの工場に向かいました。この旅最高のハイライトが、ここには待っていました。
この広い敷地のニッカウヰスキー北海道工場余市蒸留所は、自由見学が出来ます。ガイド付きのコースもありますが、自分のペースで回ることも出来ます。
中には実際に寝かされているウィスキー入りの樽もあり、中はウィスキーのいい香りが漂っています。もう、ここにいるだけで幸せ…
コースの一番奥には、試飲スペースがあり、3種のウィスキーを無料で試飲することが出来ます。今回は3種のウィスキーを、オススメの飲み方でいただきました。
まず最初はシングルモルト余市(45%)。この余市蒸留所で作られた、香り豊かな代表種。香り、味わいを楽しむため、ウィスキーと水を1:1の割合にした「トワイスアップ」でいただきます。
美味しい。アルコール感が弱められ、ウィスキーが持つ本来の味わい、香りを感じます。甘さの中に少しスモーキーな感じがあって美味しいです。
次はスーパーニッカ(43%)。香り豊かなブレンデッドウィスキーです。香りを楽しんで飲むため、ウィスキーを炭酸水で割り、氷を3つ入れた「ハイボール」でいただきます。
美味しい。シングルモルト余市とはまた違った香り。こっちは優しく甘い香りで、落ち着く感じ。飲み慣れたハイボールですが、香りが違うと美味しさもまた大違いですね。
最後はアップルワイン(22%)。これはウィスキーとは違うお酒で、リンゴのワインにリンゴのブランデーを加え、熟成したものを使用したものです。甘さを感じるために、氷を2つ入れた「ロック」でいただきます。
美味しい。アルコール度数が他よりも低めで、そして甘いためにかなり飲みやすいです。口当たりはまろやかで、優しい甘さでとっても美味しいです。
疲れた体を休め、ウィスキーを飲みながら至福のひととき。なんて幸せなんだ…美味しいウィスキーを飲みながら、広々とした試飲室でゆっくりと過ごします。
しかし試飲はまだ終わりではありません。無料の試飲スペースを後にし、真っ赤な顔で向かったのは敷地内の「ウィスキー博物館」。ウィスキーの作り方や歴史、世界のウィスキーを学ぶことが出来ます。
そしてこの博物館の一番奥に、有料の試飲スペースがあります。ここでは、超希少なウィスキーを試飲することが出来ます。既に販売中止となった掘り出し物、プレミアがついて超高額となったものも、ここで味わうことが出来ます。ここで飲むために私は余市までやってきました。
ここでいただいたウィスキーは2種類。「シングルカスク余市10年」と「余市2000’s」です。
「シングルカスク余市」は、一つの樽から詰めた余市のウィスキーで、加水等もしていない本物のどストレートウィスキーです。今回いただいたものは10年熟成したもので、このビンは58%。ちなみに「シングルカスク余市10年」はこのビンで買おうとすると安くても¥60000はします。超レアものです。なのでお値段も15ccで¥1000とお高め。でも貴重な経験。飲むしか。
ストレートで一口。うおっ、すごい。香りが強いです。強く刺さるような香りの後に、豊かでふわっとした華やかな香り。長い間寝かされているために後からスモーキーな味わいが。これはすごい…美味しいなあ…
もう一つの「余市2000's」は、この有料試飲スペース限定のウィスキー。2000年から2009年までの余市モルトをブレンドしたもの。アルコール度数は57%。お値段は15cc¥400。ここでしか飲めないなら飲むしか。
こちらもストレートで一口。うん、美味しい。先ほどのよりも香りの鋭さは弱いが、柔らかな甘み、香りが強い。同じ「余市」でも、全く異なる風味。鋭さが控えめな分飲みやすいかも。個人的にはシングルカスクの方が好きですね。
幸せとウィスキーの風味を噛み締めながら、2杯のショットを飲み干しました。美味しかった。また来たいなあ。
帰りにお土産のウィスキーをたっぷり買い、高速バスで札幌へ。余市からだとバスの方が少しだけ安いんですね。時間はかかりますが。
札幌に着いた頃には、外はもう真っ暗でした。さあ、お待ちかねの夕食の時間だ。
荷物を置いてすすきのへ。綺麗な夜景の先を進み、「成吉思汗 だるま 6・4店」へ。札幌の超有名ジンギスカン店の一つです。
本店主義者の私ですが、ジンギスカンについては本店ではなくこの6・4店に来ました。というのも、札幌にあるだるまの中で唯一、サッポロクラシックが飲めるお店なんです。
北海道限定ビールと北海道の名物料理を楽しむ。それこそ北海道旅行の醍醐味ではないか。
着席と同時に注文。基本の成吉思汗(ジンギスカン)と美味しそうなキムチ、食べたくなったのでライスも注文。生中も忘れずに。
並んだ一通りのセットを見ると、もうwkwkが止まりません。絶対美味い。
肉厚のラム肉を焼き、ニンニク、一味を溶かしたタレに漬けて一口。…美味い。ジンギスカンを食べるときに懸念されるくさみはあまりなく、肉のUmamiがじゅわっと広がります。肉を焼く手が止まりません。
生中も一気に飲み干してしまいます。サッポロクラシックはとてもスッキリとした口当たり。とても飲みやすく、しかしコクがあり美味しく飲めます。なるほどみんな好むわけだ。
野菜はラム肉の脂をまとい、動物的Umamiを含んで美味しく焼き上がります。タマネギもネギも甘くて美味しい。火が通るまで時間がかかったり、逆に火が通り過ぎたりするので調整が必要ですね。
辛くて美味いキムチもご飯とビールによく合います。あっという間に肉とビールが無くなってしまいました。迷わず追加注文。Umamiを楽しめ。全身で幸せを感じろ。この一瞬の幸せを噛みしめろ。
焼いている最中の写真を撮り忘れるほど夢中で食べ進めました。大満足。幸せな気分の中お会計を見てびっくり。一人で4000円。これはやっちまったかな…まあ美味しかったからよしとしましょう。
ホテルに戻り、今日のお酒。前日に買っておいた「十勝ブランデーハイボール」。新千歳空港で広告を見てからとても気になっていたものです。
ウィスキーではなく、ブランデーのハイボールのため、風味は少し違いますが、これはこれでも美味しい。ふわっと香るブランデーがシメにちょうどいい気分を作り出します。
これでシメでもよかったのですが、寝る前にちょっと気になったので、「白い恋人チョコレートドリンク」を飲んでみました。誰かにお土産であげようかなと思っていたものですが、美味しいかわからなかったので試飲。
甘いミルクチョコレートのドリンク。特別な何かを感じることはないですが、美味しい。冷蔵庫で冷やして飲みましたが、ホットの方が絶対美味しいですね。気になる方は是非。
明日は最終日。私の大好きなものを食べ、北海道旅行を締めくくります。